貧者の核兵器「サリン」シリア内戦で使用、激怒アメリカは制裁にミサイル攻撃

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未来からの預かりものである子供が犠牲になるのは、絶対によくない。
シリアの内戦に、再び米国が割り込んだ理由も同様だが、なぜそれでミサイルなのか。
分からない。

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朝鮮半島で戦争が勃発した1950年秋、作家になる前の野坂昭如さんは玄界灘を挟んだ小倉にいた。
「原爆が飛んでくる」と思い込み、新潟まで逃げる。
まるで「きのこ雲が追いかけてくる」恐怖感だったらしい。

戦争童話集を一緒に作ったイラストレーター黒田征太郎さんが聞いている。
14歳の時に神戸大空襲で焼け出された野坂さんには被爆者のなめた辛酸がも焼き付いていたのだろう。
子供時代の記憶は時に一生涯引きずる。

遠く離れたシリアの地から、不気味な言葉を聞くとは思いもしなかった。
「黄色いきのこ雲」。
空襲で撃ち込まれた化学兵器から立ち上がったガス雲の目撃談らしい。
自力では息も吸えづ、横たわる幼子の写真や映像に連日接し、胸をかきむしられる。

手に入りやすい材料で大量殺りくを引き起こす化学兵器は「貧者の核兵器」とも呼ばれる。
シリアでも、異形の雲が惨禍の代名詞として語り継がれていくのだろうか。
<あざ笑うごとくにきのこ雲がわく>竹永あきら


毎日新聞 4/5(水) 20:31配信

「目の前で次々に人々が死んでいった。言葉にできない惨状だった」--。シリア北部イドリブ県ハンシャイフンで化学兵器によると見られる空爆があった4日、現場にいたという救急隊員の一人が毎日新聞の取材に当時の様子を証言した。

「早朝にものすごい音がして外に出た。道ばたで多くの人が倒れており、中には子供もいた。まだ息をしている人も呼吸の様子が変だった。せき込んだ後、のどの辺りを触って、そして次々に倒れていった」

空爆現場に急行したという20代の男性救急隊員がそう話す。「におい」などは感じなかったという。最初の爆撃は午前6時半ごろ。その後4回大きな爆発音が聞こえた。負傷者の搬送は無我夢中だったが、搬送中に息を引き取る人もいた。死の直前、多くは目を大きく見開き、よだれが出ていたという。

医師からは「とにかく負傷者に水をかけて」と指示され、必死に放水。その後は自分たちもマスクを着用するよう言われた。救急処置にあたった隊員の中にも体調を崩す人間が続出したという。「アサド政権による攻撃かどうかは分からない。ただ、化学兵器なのは絶対に確かだ」。男性はそう話した。

現地報道などを総合すると、100人を超す人々が病院に搬送されてきたのは4日の午前7時半ごろ。地元医師は米CNNにこのうち25人は既に死亡していたと述べ、「7~8割は女性や子供だった」と振り返った。患者の顔は青ざめ、汗をかき、多くは呼吸困難に陥っていた。化学兵器に特有の症状とみられ、使用された物質の詳細は不明だが、猛毒の神経ガス・サリンだとの指摘は米当局者などから出ている。

多くの子供が命を失う姿は、ツイッターなどのソーシャルメディアにも流れ、内戦の残虐さを改めて世界中に印象づけた。現地から送られたとみられる映像には、青白い顔で口を開けたまま、まぶたさえ動かさず、既に死亡した状態なのが分かる子供のショッキングなものもあった。生き延びた子供は酸素マスクを付け、必死に呼吸をしていた。「残りの人生、この光景を忘れることはできない」。医師の一人はそう話した。

反体制派組織シリア人権ネットワークによると、2016年にシリア国内で死亡した民間人のうち、犠牲者が最も多かったのは北部アレッポの約6000人。これに次ぐのが今回の空爆の舞台となったハンシャイフンのあるイドリブ県の中心都市イドリブで、約2000人が命を落としている。この一帯は反体制派が支配する地域で、アサド政権軍やロシア軍の標的になる一方、国際テロ組織アルカイダ系団体も活動。米軍主導の有志国連合も空爆をするなど攻防が激しいエリアとなっている。

◇サリン

「青酸カリの500倍」の毒性を持つとされる神経ガスで、1938年にドイツで開発された。化学兵器禁止条約(CWC)で開発や生産、取得、保有などが禁止されている。CWCにはエジプト、イスラエル、北朝鮮、南スーダンを除く192カ国が加盟。シリアも2013年に加盟した。CWCの実施機関として化学兵器禁止機関(OPCW)がある。

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